鏡を見るたびに気になってしまう「シミ」「そばかす」。

加齢によって生まれるシミは代表的なもので「老人性色素斑」と呼ばれます。

「そばかす」も子どもの頃から現れていることが多いですが、シミの一種で、子どもや若い頃はチャームポイントの一つでもありますが、エイジング世代になると加齢による「シミ」と一体となってなんとなくくすんだ印象になり、加齢を感じさせるようになって気になってきますよね。

しかしそれらをどうにかしたいと思っても、セルフケアではなかなか消えてくれないことかと思います。

そこでこのページでは、そんなシミやそばかすを、医療の力で根本的に治療する方法を解説していきます。

シミやそばかすができる主な原因は「メラニン」

シミやそばかすができる主な原因は「メラニン」

シミやそばかすを消す方法の前に、シミやそばかすができてしまう理由について解説します。

まず、シミ(老人性色素斑)の原因が太陽光によることはよく知られていることと思います。

なぜ太陽光に当たるシミができるかというと、太陽光に含まれる紫外線が、過剰に発生すると肌細胞や人体にとって有害になる「活性酸素」を生み出すことにあります。

肌は、紫外線やその他の外的な刺激を浴びると、肌細胞や体を守ろうと、「メラノサイト」という色素細胞が活性化し、「メラニン色素」を作り出します。メラニンは紫外線によって増えすぎた活性酸素を吸収する働きがあります。

しかしメラニン色素は褐色であるため、肌に少しずつ蓄積することで肌を曇らせる「くすみ」や、茶色い塊の「シミ」(老人性色素斑)となって肌に現れるようになってしまうのです。

また、一般的なシミやくすみが、なぜ若い頃はなく、加齢を重ねてからできるようになるかというと、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)のサイクルが加齢によって遅くなることにあります。

肌のターンオーバーが早い20代までは、メラニンが生成されても新陳代謝のスピードが早いため少しずつ皮膚表面に押し上げられ、やがて角質や垢となって排出されます。

しかしターンオーバーのサイクルが遅くなってメラニンの排出が追いつかなくなり、色素が蓄積、シミとなって現れるようになってしまうのです。

シミとそばかすの違い

シミとそばかすの違い

一般的なシミ(老人性色素斑)ができる原因は、加齢によるターンオーバーの遅れで蓄積されたメラニンにあると解説しましたが、そばかすについてはどうでしょうか。

そばかすは雀斑(じゃくはん)とも呼ばれるシミの一種で、色は老人性色素斑より薄めの黄褐色で、左右対称の小さな点状に子供の頃から現れていることがほとんどです。

そばかすができる最大の理由は、遺伝だとされています。つまり、生まれつきの性質ということですね。

しかしシミと同様、メラニン色素が原因となっており、紫外線を浴びることによって濃くなることがわかっています。

実は色々ある「シミ」の種類

老人性色素斑とそばかすの違いについて解説しましたが、メラニンが原因となるシミの種類はこれだけではありません。

ここでは、老人性色素斑やそばかすを始めとするよくあるシミ6種類について比較します。

■老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)

■老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)
特徴 ・境界線がハッキリとした茶褐色、または黒に近い色
・年齢と共に濃くなったり、増えたりする
現れる部位 顔・肩・手の甲(紫外線の当たりやすい部分)
原因 紫外線、加齢、ストレス
年齢 30代以降に発症(早ければ20代から発症)
主な治療方法 シミ取りレーザー/レーザートーニング/フォトSR(IPL)/フォトRF(SR)

■そばかす(雀斑)

■そばかす(雀斑)
特徴 ・左右対称に小さな点状
・薄めの黄褐色で、春夏に色が濃くなる
部位 頬・目の下・鼻根・背中
原因 遺伝的要因、紫外線
年齢 乳児期から発症し、思春期に目立つようになる
主な治療方法 シミ取りレーザー/レーザートーニング/フォトSR(IPL)/フォトRF(SR)

■肝斑(かんぱん)

■肝斑(かんぱん)
特徴 ・赤みを帯びた黄褐色で、左右対称にできる
・一般的なセルフケアでは治りにくい・女性にできやすい
部位 頬骨あたりが多い
原因 紫外線、お肌への摩擦、女性ホルモン
年齢 30代~40代に多く、妊娠中や更年期にも発症
主な治療方法 レーザートーニング/ゼオスキンヘルス/アクシダーム/ケミカルピーリング/レチノールピール/コラーゲンピール

■ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

■ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
特徴 ・左右対称にまとまってできる
真皮層にある深いシミ(アザともいわれる)
・褐色→灰色→青色と色が変化して見える
部位 頬(顔以外には発症しない)
原因 紫外線、遺伝的要因、ホルモンバランスの乱れ
年齢 10代後半~30代で発症し、20代がピーク
主な治療方法 シミ取りレーザー/[k1] ルビーレーザー

■色素沈着(しきそちんちゃく)

■色素沈着(しきそちんちゃく)
特徴 ・色ムラがあり、くすんで見える
・境界線がぼやけており、自然に消えることがある
部位 どの部位にもできやすい
原因 紫外線、火傷やニキビによる炎症後の色素沈着
年齢 年齢に関係なく発症
主な治療方法 レーザートーニング/フォトRF(SR)/ゼオスキンヘルス/アクシダーム/ケミカルピーリング/レチノールピール/コラーゲンピール

■脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう/老人性イボ)

■脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう/老人性イボ)
特徴 ・イボのように膨らんでおり、表面はガサガサ
・年齢とともに発症しやすい
部位 手の甲・足の裏以外どこにでもできやすい
原因 長年の紫外線ダメージによる老人性色素斑の進行、加齢、お肌への摩擦
年齢 30代以上の男女
主な治療方法 CO2レーザー

セルフケアでよくなるシミとならないシミ

メラニンを原因とするシミの種類の中でも、セルフケアで薄くなる可能性があるシミと、どんなにがんばっても自力での改善は難しいシミがあります。

■自力でも改善の可能性があるシミ

・老人性色素斑

・肝斑

・色素沈着

老人性色素斑や肝斑、色素沈着は、ターンオーバーを正常化することで今より薄くすることができる可能性があります。

また、市販の美白医薬品でも、メラノサイトの活性化を防ぐトラネキサム酸配合薬など、シミを薄く効果が認められている飲み薬があります。ただし塗り薬や美白スキンケアは、これ以上シミができるのを防ぐ「予防」効果までしか認められていません。

これ以上メラニンが蓄積しないように予防しながら、肌の調子を整えターンオーバー

が追いつけば、完全に消すことは難しくとも薄くすることはできるでしょう。

■自力で改善が難しいシミ

一方で、セルフケアでの改善は難しいシミがあります。

・そばかす

・ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

・脂漏性角化症

この3症状は、クリニックで治療を受けないと改善が難しいシミです。

まずそばかすは、遺伝性で元からあるシミのため、セルフケアで薄くしたり消したりすることが難しいです。(思春期以降大人になるまでに自然と薄くなることはあります)

ADMは、他のシミに比べ真皮層にメラニンがあるため、セルフケアでは有効成分を届かせることができません。

脂漏性角化症は「老人性イボ」の別名の通りイボに分類され、治療の方法は「(レーザー等で)イボを取る」ことになります。これはセルフではできないため、医療機関にかかっていただく必要があります。

また、セルフケアで薄くすることができるシミであっても、よる確実に治療するには医療アプローチが必要です。

フェミークリニックでできる主なシミ治療メニュー

いざお顔全体にあるシミやくすみを治療しようと思っても、シミは複数の種類が複雑に混ざって現れていることがあります。

美容皮膚科フェミークリニックでは、専門的な知識を持った医師が、お肌に現れているシミの種類をしっかり診察し、最適に治療方法を正しく見極めます。

そしてお一人ひとりの症状やご予算に応じた、最適な治療プランをご提案します。

以下は代表的なシミ治療メニューと対応するシミ症状の種類の一覧です。

シミ取りレーザー

対応するシミ症状 ・老人性色素斑 ・雀斑(そばかす)・ADM
こんな悩みにおすすめ ・濃いシミが気になる・そばかすが消えない・短期間でシミを取りたい・ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)にお悩みの方
施術時間、通院回数 ・一箇所5分~(個数や大きさによって異なる)・1回(場合によっては2~3
ダウンタイム 治療後、シミがあった部分にかさぶたができます。かさぶたが剥がれるまでの1~2週間はテープで保護する必要があります。

レーザートーニング

対応するシミ症状 ・老人性色素斑・肝斑・雀斑(そばかす)・くすみ
こんな悩みにおすすめ ・シミ・肝斑を改善したい・隠れたシミを除去し、再発を予防したい・お肌のくすみ、ニキビ跡の色素沈着が気になる・毛穴を縮小したい・お肌全体を明るくトーンアップしたい
施術時間、通院回数 ・10分程度・5~10回
ダウンタイム ほとんどなし。施術後はほんのり赤みが出る場合があります。

フォトSR

対応するシミ症状 ・老人性色素斑 ・雀斑(そばかす)
こんな悩みにおすすめ ・シミやそばかすを改善して明るい素肌になりたい・ニキビ跡の色素沈着による赤みが気になる・毛穴のたるみ・黒ずみがきになる・小じわやたるみも合わせて改善したい
施術時間、通院回数 ・30分程度・平均4〜5回
ダウンタイム ほとんどなし

レチノールピール

対応するシミ症状 ・肝斑 ・くすみ
こんな悩みにおすすめ ・肌のハリがなくなってきた・小じわが気になる・シミやすくみが気になる・ニキビ・ニキビ跡も改善したい
施術時間、通院回数 ・15分程度・5回~10回
ダウンタイム 施術翌日から1週間程度は、赤み・乾燥・つっぱり感があります。また、施術2日後くらいから皮むけの症状がでてきます。1週間程度で落ち着いてきます。

ミラノリピール

対応するシミ症状 ・老人性色素斑・雀斑(そばかす)・肝斑 ・くすみ
こんな悩みにおすすめ ・肌のくすみやシミを除去して美白したい・ヒジやヒザの黒ずみをキレイにしたい・肌質を改善したい・毛穴の開きを無くしたい・小じわやたるみが気になる・素肌にハリやツヤがほしい・ニキビ跡を無くしてツルツルにしたい
施術時間、通院回数 ・30分程度・5回~10回
ダウンタイム 顔は翌日か翌々日から皮がむけ始め約1週間継続します。 体は4~5日目から皮がむけ始め10日~2週間継続します。3~4割の人は皮剥けが起こりません。

ケミカルピーリング

対応するシミ症状 ・雀斑(そばかす)・肝斑 ・くすみ
こんな悩みにおすすめ ・ニキビが繰り返しできる・毛穴のくろずみが気になる・肌のごわつきが気になる・茶色いニキビ跡が残っている・そばかすやくすみを無くしたい
施術時間、通院回数 ・約1時間・5回~10回
ダウンタイム 皮膚が赤くなったり、乾燥したりしますが、たいていは2~3日で治まります。

CO2レーザー

対応するシミ症状 脂漏性角化症
こんな悩みにおすすめ 固くなったシミを取りたい
施術時間、通院回数 ・10分程度・1回(場合によっては2回)
ダウンタイム 1~2週間程で施術による凹みが改善されます。

■【症例写真あり】シミ治療ページもチェック!

この他、フェミークリニックではシミ症状に合わせて組み合わせ可能な施術メニューを複数ご用意しております。

ぜひ「シミ治療」ページもご一読の上、無料カウンセリングにお越しください。

セルフでチェック!あなたのシミに最適な治療は?

セルフでチェック!あなたのシミに最適な治療は?

お顔のシミトラブルに悩んでいても、「このシミにどの治療が合っているのかわからない」「クリニックに相談しに行く前に、ある程度治療方法を知っておきたい」という方もいらっしゃると思います。

そこでフェミークリニックでは、シミの場所とシミの種類から、最適な治療方法をご提案するセルフチェックページをご用意しました。ぜひ治療を始める参考にしてみてください。

ビフォアフターに注目!シミ・そばかす治療動画

フェミークリニックでは、実際に当院でシミ治療を受けた方の施術の様子の動画を公式YouTubeにアップしています。

今回はフォトSRやフォトIPLなど複数の美肌施術を組み合わせてシミ・そばかす治療を行った、20代女性の5回目の治療に密着した動画をご紹介します。

「シミ治療に興味があるけどなかなか踏ん切りがつかない」「本当に効果があるのか心配」など気になっている方は、ぜひご覧ください。

施術開始前と5回終了時点の比較写真のご紹介もしています。お肌の明るさやキメの変化は一見の価値ありです。

シミ治療についてよくあるご質問

シミやそばかすは自然に消えますか?
シミの種類によってはターンオーバー(お肌の生まれ変わり)によって薄くなる可能性はあります。
しかしメラニンの蓄積が多く濃くなってしまったシミ(老人性色素斑)や、真皮層にメラニンが堆積しているADM(後天性真皮メラノサイトーシス)などは自然に消えることはほぼありません。
そばかすについては生まれつき子どもの頃からある方がほとんどかと思いますが、思春期以降、大人になるにつれて薄くなったり目立なくなっていったりするケースはあります。
しかし紫外線をたくさん受けたり体質によってはそのまま残ってしまう方もいらっしゃいます。
成長の過程で消えなかった場合、大人になってから自然に消えることはほとんどありません。
できてしまったシミを消すことはできますか?
すでに表面に現れているシミは、蓄積したメラニン色素を分解したり、ターンオーバーを促進することで治療することができます。
セルフケアで行うことは難しいですが、シミ取りレーザー治療や光治療であれば可能です。
そばかすを早く消す方法はありますか?
そばかすを消すことは、医療機関で可能です。
複数の斑点の集合でできているそばかすは、そのひとつひとつにレーザーを当てるのは現実的ではないため、まずは肌内部の広範囲に働きかける光治療「フォトSR」をおすすめします。
フォトSRは、真皮層に熱を加えてことでターンオーバーを活性化させ、メラニンの排出を促します。
フォトSRで全体的にそばかすを薄くして、残った気になる箇所にピンポイントでレーザーを当て、さらにメラニンを分解します。
シミレーザー以外にレーザートーニングでも更に薄くすることができます。
化粧品でシミを消すことはできますか?
シミ消し効果を謳っている化粧品は、メイクアップで隠すことによる効果です。
また、薬用化粧品で「美白」を謳っている商品の効果範囲は「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」又は「日やけによるしみ・そばかすを防ぐ」までです。
化粧品では、すでにできてしまったシミを消す効果はありません。しかし「予防」には一定の効果が期待できます。
また、化粧品によって肌の調子を整えることで、ターンオーバー(肌細胞の生まれ変わり)が正常になりメラニンの排出が規則的に行われてシミが多少薄くなることはあります。
ビタミンCでシミは消えますか?
ビタミンCには抗酸化作用やメラニン色素の生成を抑制する効果があるため、シミをこれ以上増やさないための効果や、シミができるのを遅らせる効果が期待できます。
ただし、すでに生まれてしまった濃いシミをキレイに消すのは、ビタミンC配合の化粧品を肌に塗ったり、食事として摂取したりといったセルフケアだけでは難しいでしょう。