一昔前は外国の方や一部の人のみが入れていた刺青やタトゥーの文化も、今ではファッションの一つとしてお気に入りの文様や文字を入れて誰もが楽しむようになってきました。
タトゥー(刺青)は、皮膚の消えない層に色素を入れて様々な文様を半永久的に刻む技術ですが、タトゥーを入れていても、医療脱毛やサロン脱毛はできるのでしょうか?
このページでは、そんなタトゥー・刺青部分の脱毛の可否について解説してきます。
目次
タトゥーがある場所の医療レーザー脱毛はできない
結論から先に申し上げると、実はタトゥーがある箇所は、医療脱毛(レーザー脱毛)やサロン脱毛(光脱毛)はできません。
これはプールや温泉にタトゥーを露出して入れないように、クリニックやサロンに通うこと自体がNGというわけではなく、タトゥーが入っている肌にはレーザーや光を照射することができないという意味です。
タトゥーが入っている箇所と脱毛したい箇所が被っていなければ、問題なく希望の部分を脱毛できるので、ご安心ください。
たとえば二の腕にタトゥーが入っていて腕全体の脱毛をしたい場合、タトゥーの絵柄が入っている箇所を避けて腕の脱毛を行っていくことになります。タトゥー部は安全面を考慮し、広めに避けて照射をします。ギリギリまでの脱毛もできません。
タトゥーが入っている場所も毛は生えるの?
これからタトゥーを入れたいと考えている方の中には、「タトゥーを入れた箇所って毛が生えてこないんじゃない?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言うと、タトゥーを入れた箇所にも毛は生えてきます。
毛を生やす機能がある毛根は、皮膚の奥の真皮層の、皮下組織に近い箇所や、ムダ毛の種類によって皮下組織部分から生えています。
それに対してタトゥーは、皮下組織の手前の真皮層までに針を入れて色素を刻みます。
したがって、タトゥーを入れても毛の生える機能には影響がないことがほとんどです。
ちなみにフェミークリニックでも行っている「アートメイク」は、タトゥーより更に浅い位置の「表皮」に色素を入れていくため、毛の生える機能に無関係なのはもちろん、ターンオーバー(肌の生まれ変わり)によって数年かけて少しずつ色落ちします。
タトゥー領域への医療レーザー脱毛のリスクとは
では、実際にタトゥー箇所に脱毛レーザーや光を照射すると、どんなリスクが考えられるのでしょうか。
ひとつひとつ解説していきます。
タトゥーが入った皮膚に火傷が生じる可能性
レーザー脱毛は黒色素に反応し毛根を破壊する技術で、高温のレーザーが黒色素に反応して毛根が破壊されることで、永久脱毛効果を得ることができます。
また光脱毛も、毛根の破壊まではいかないものの、毛根にダメージを与えて毛を生えにくくします。
タトゥーのインクには黒色素が多く含まれており、レーザー脱毛時にタトゥー部分を照射すると、インク自体が高温になり皮膚に影響を与える可能性があります。
すなわち、タトゥーがある部分にレーザーを当てると、皮膚に火傷を負わせるリスクがあるということです。
タトゥーの変色や変質の恐れ
タトゥーがある部分へのレーザー照射を避けたほうがよい理由として、タトゥーの劣化のリスクがあります。
色素に反応するレーザーや光による熱によって、入れているタトゥーが変色してしまう可能性が考えられるのです。
また、タトゥーへの反応によって火傷してしまった場合、そこがかさぶたとなり剥がれたときに、肌組織を傷つけてタトゥーや刺青にキズや欠け、退色が発生してしまう可能性もあります。
せっかくお金と時間をかけて彫った大切なタトゥーがそのようなことになったら残念ですよね。
そういった懸念から、タトゥー部位への直接の照射は推奨されていません。
タトゥー部分の医療脱毛がNGなら、他の手段は?
ここまで、タトゥー部分に医療脱毛のレーザーを照射できない理由をご説明してきました。では、すでにタトゥーを入れてしまっている場合、永久脱毛を諦めて毎日のように自己処理を行わなければなければならいのでしょうか?
ここからは、医療レーザー脱毛やサロンでの光脱毛以外の、タトゥー部分にもできる脱毛や除毛手段について解説していきます。
代替手段①「ニードル脱毛」による永久脱毛
ニードル脱毛は、レーザー脱毛が普及するまでは主な永久脱毛手段だった医療脱毛施術です。
毛穴ひとつひとつへ極細の針(ニードル)を刺して電気を流し、毛を作り出す機関を破壊することで二度と毛が生えてこなくすることができます。
レーザー脱毛やエステでの光脱毛とは異なり、毛の色素に反応させるわけではないので、タトゥーが彫ってあっても脱毛が可能です。
レーザー脱毛が登場する前は永久脱毛といえばほぼ唯一の方法だったので、ある年代以上の方なら受けたことがある患者さまも多く、安全性や効果も保証されています。
ニードル脱毛のメリットとデメリット
【メリット】
・照射と脱毛時期にズレがあるレーザー脱毛とは異なり、当日から毛が抜け落ちて効果が実感できる
・毛の色素が関係ないので細い毛や白髪も確実に脱毛できる
・色素に関係しないので、タトゥーや日焼けをしていてもトラブルに繋がらない
・一本一本施術するため、細かいデザインができる
【デメリット】
・電気を通すため、医療レーザー脱毛に比べて痛みが強い
・一本一本施術するため、広範囲の施術は時間がかかる
・医療レーザー脱毛に比べて料金が高額になることが多い
・ニードル脱毛をメニューに取り扱うクリニックが少ない
医療脱毛×ニードル脱毛のかけ合わせという手も
もしあなたがまだ脱毛を行っておらず、タトゥーの部分も含めて永久脱毛をしたい、でも料金は抑えたいしニードル脱毛を全ては無理かも、ということであれば、全体は医療レーザー脱毛を行い、タトゥー部分だけあとからニードル脱毛を行うというもできます。
タトゥー部分だけであれば、タトゥーの範囲にもよりますが金額も時間も大幅に抑えることができるでしょう。
レーザー脱毛とニードル脱毛両方やっているクリニックであれば通うのは一箇所で済みます。
しかし医療レーザー脱毛を終えたあとにニードル脱毛をやっているクリニックに通うこともまったく問題ありません。
※同じ時期に同時に行うことは肌への負担がかかるため、ニードル脱毛のクリニックで医師によく確認しましょう。
【永久脱毛しても生えてくる?】その理由と医療脱毛の効果的な回数を解説
代替手段②「ブラジリアンワックス」による一時的な除毛
永久脱毛ではありませんが、カミソリによる自己処理に比べて長く無毛状態を維持しやすい「ブラジリアンワックス」という手段もあります。
ブラジリアンワックスとは、欧米諸国で主流のムダ毛処理方法で、粘着性のあるワックスをムダ毛が気になる部分に塗布して、一気に毛根ごとムダ毛を引き抜きます。
カミソリでの処理は皮膚から生えている部分をカミソリ刃で剃るため断面が表層に残って逆にポツポツと目立ったり、少し毛が成長したらすぐに生えてきてしまいますが、ブラジリアンワックスは毛根を引き抜くため、ムダ毛が生成されて表面に出てくるまで時間がかかります。
また、先端が細くなって生えてくるため、カミソリで沿った断面より生えてきたムダ毛が目立ちにくいという特徴もあります。
タトゥー部分にも使うことができ、ワックスが粘着するのは肌表面になるため、タトゥーの色素にはまったく影響を与えません。
ブラジリアンワックスのメリットとデメリット
【メリット】
・カミソリでの自己処理に比べて無毛期間が長い
・古い角質や産毛を一緒に除去できるため、肌がツルツルになる
・色素に関係ないので、白髪になったムダ毛にも使える
・専門店でも、セルフでも行うこともできる
【デメリット】
・一時的な除毛なので、生えてくるたびに行う必要がある
・剥がすときに強い痛みがある
・皮膚に負担がかかるため、脱毛直後は赤みやヒリヒリ感が残る
・ある程度長さが必要なので、ムダ毛が生えている時期が必要になる
【脱毛の種類】効果の違いやメリット・デメリットを比較して解説
永久脱毛は、タトゥー入れる前に完了させておくのがおすすめ!
ここまで解説してきた通り、タトゥーが入っている箇所はレーザー脱毛や光脱毛を行うことはできません。
つまり、もしタトゥーをこれから入れてみたいと考えている方は、先に永久脱毛を完了させておけば、色素を入れた箇所のムダ毛に悩まされることなく、お気に入りの図柄をキレイに見せることができるというわけです。
フェミークリニックの公式YouTubeチャンネルでは、フェミークリニックの医療レーザー脱毛のメリットを動画でわかりやすく解説しています。
もし永久脱毛に興味があるという方は、ぜひ一度ご覧にいただければと思います。
【医療脱毛の間隔は?】ベストは何か月ごと?なぜ期間をあけるの?タイミングや理由を解説
タトゥーの前に永久脱毛をしたいなら、まずはフェミークリニックの無料カウンセリングへ
タトゥーを入れたいと考えているなら、先に脱毛を完了させてしまうことで、タトゥーの鮮やかな発色が楽しめます。
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経験豊富な医師やスタッフが、医療脱毛に関する様々な疑問に丁寧にお答えします。
【医療脱毛】本当に永久に生えてこない?また生えてきてしまうケースとは?
タトゥーと脱毛に関するよくあるご質問
- タトゥーを入れた後に脱毛はできますか?
- タトゥーが入っている部分は、レーザー脱毛や光脱毛を行うことはできません。
レーザー脱毛や光脱毛の原理は、脱毛箇所のメラニン色素に光を反応させ、毛根を破壊したり、活動を抑えたりすることです。しかし、タトゥーのインクも色素を含んでおり、レーザーはこのインクにも反応してしまいます。
そのため、タトゥー部分を避けて照射することになります。 - タトゥーを入れた部分を脱毛するとどうなりますか?
- タトゥー部分にレーザー脱毛や光脱毛の光を照射すると、タトゥーの色素に反応してしまい、たとえば、肌が焼けるなど予期しない反応を引き起こすことがあります。
また、色素の変化やタトゥーのデザインが損傷する可能性もあります。 - タトゥー入れと脱毛、どっちを先にするのが良いですか?
- タトゥーや刺青部分にレーザー脱毛を行うことはできないため、先に永久脱毛を完了させてから、タトゥーを入れることをおすすめします。
毛がない肌にタトゥーを施すことで、その美しさが一層引き立つという効果もあります。