一度できてしまうとどうしても気になるニキビ。

とくに皮脂が詰まってぷっくりと膨らんでいるニキビは、痛みを伴うことも多く、無意識にいじってしまったり、早く目立たなくしたいという気持ちから爪などでいじって膿を出そうとしてしまうこともあるかと思います。

しかし医療的観点からみると、自分でニキビを潰してしまうことは早く治るどころかニキビを悪化させてしまったり、最悪の場合ニキビ跡となってずっと残ってしまったりといったリスクをはらんでいます。

このページでは、ニキビを潰さない方がいい理由や、潰さずに早く治す方法について解説します。

まずはニキビの種類の解説から

ニキビとひと口にいっても、その形状によって段階や性質が異なっています。

つい触ってしまいそうになる前に、今できているニキビがどういった状態なのかを見極めましょう。

初期段階のニキビ

炎症が起きる前の初期段階のニキビは「白ニキビ」や「黒ニキビ」と呼ばれます。

ニキビができてしまっても、この段階で抑え込めれば目立つようなこともなく、お肌へのダメージも最小限に抑えられます。

白ニキビ

プツっと小さく白い塊としてみえる状態です。白い部分には毛穴に古い角質や皮脂が溜まっています。

炎症は起きていないため、痛みはほとんどありません。

この皮脂の詰まりを潰すと悪化する可能性があります。

黒ニキビ

白ニキビのてっぺん部分が酸化している状態です。シミやほくろのように黒っぽく見えます。

こちらも炎症は起きていないため、痛みはほとんどありません。

炎症が進んだ重度のニキビ

赤ニキビ

白ニキビが炎症を起こし、赤くなった状態です。

痛みが伴うことがあり、つい触ってしまうので気をつけましょう。

黄ニキビ

赤ニキビからさらに症状が進み、肌の奥(真皮層)まで炎症が進んでしまった状態。

毛穴の中に膿が溜まって腫れていて、痛みを伴います。

鏡などを見た時にかなり目立つので、つい潰して膿を出したくなってしまいたくなりますが、絶対に我慢しましょう。

Tips

思春期ニキビと大人ニキビの違いは?

大人になってからできるニキビと、思春期にできるニキビは、できる位置や原因は違うこともありますが、基本的には同じものです。

どちらもいじったり触ったりしてはいけないことは共通しています。

ニキビを潰さないほうがいい理由

では、どうしてニキビは潰さないほうがいいのでしょうか。

その理由について解説します。

手についた菌などの汚れで炎症を引き起こすため

私たちが日常生活で使う指先は、一見きれいに見えても目に見えない様々な雑菌がついています。

ニキビができている状態というのは、ニキビの表面はほぼバリアがありません。また、ニキビを潰すということは皮膚の表面が破けるということで、皮膚表面に穴が空いてしまいます。

そこに菌がついた指先が触れたり、空気中の汚れにさらされることで、軽症だったはずの白ニキビであれば炎症を起こして悪化したり、赤ニキビや黄ニキビといった重症ニキビであれば炎症がよりひどくなり、ニキビが長引いてしまいます。

ニキビ跡になる可能性が高まるため

ニキビ跡になる可能性が高まるため

膿が溜まってパンパンになっているような黄ニキビは、真皮までダメージが進んでしまっています。

そこに菌が入り込んで炎症がさらにひどくなったり、潰したことで表皮に大きな穴が開くと、深部まで進んだ炎症の赤みが残ってしまったり、皮膚のダメージによってへこみができて戻らなくなり、「クレーター」と呼ばれるへこみなどができてしまいます。

それらは「ニキビ跡」と呼ばれています。

ニキビ跡は通常のスキンケアで治すことは難しく、何年も残ってしまったり、場合によっては一生治らない跡となってしまう可能性があります。

皮脂のつまりを押し出す治療法もある

皮膚科には、面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)といって、専用の器具を使って詰まった皮脂を押し出す治療もあります。

ただクリニックで治療として受ける場合、皮膚を破かないように清潔な針で穴を開け、専用の器具で押し出します。

それらは病院の清潔な環境や器具、医師の技術で行う治療であり、「角栓取り」「アクネプッシャー」などの名称で市販されている器具を使って自宅で行うのはおすすめできません。

ニキビを潰さずに早く治すには

ニキビを自分で潰すと、その時は多少スッキリするかもしれませんが、結局悪化してしまったり、長引いてしまったりといったリスクをはらんでいます。

ニキビを潰さずに早く治す方法は以下の通りです。

皮膚科のあるクリニックに行く

皮膚科のあるクリニックに行く

ニキビ治療は、皮膚科に行って薬をもらうのが完治への一番の近道です。

とくに赤ニキビや黄ニキビのような炎症を伴う重症ニキビは、自然治癒や市販薬で治すには時間がかかるため、医療機関にかかって抗炎症作用のある薬を処方してもらうのが効果的です。

Tips

一般皮膚科と美容皮膚科の違いは?

大人になってからできるニキビと、思春期にできるニキビは、できる位置や原因は違うこともありますが、基本的には同じものです。

どちらもいじったり触ったりしてはいけないことは共通しています。

抗炎症作用のある薬用化粧品で保湿する

ニキビ対策を謳う薬用化粧品にはニキビの鎮静に有効な成分(抗炎症成分など)が含まれています。

代表的な成分は下記のようなものがあります。

• グリチルリチン酸ジカリウム
• アラントイン
• トラネキサム酸

また特に大人ニキビは、肌の乾燥がニキビを作ったり悪化させたりする原因になるため、しっかりと保湿をすることも重要です。

高い化粧水をもったいないからと少しずつ使うよりも、お肌に合っていてお手頃の化粧水をたっぷり使った方がお肌にうるおいが行き渡ることもあるため、そういった選び方もご検討ください。

お肌を清潔に保つ

ニキビに雑菌は大敵なため、なるべくお肌を保つことが大切です。

かといって洗顔をしすぎても肌の環境を正常に保つバリアを傷つけてしまったり、肌を乾燥させてしまうため、朝と夜の2回の丁寧な洗顔を心がけましょう。

洗顔のコツは以下の通りです。

①まずは手を洗い、清潔な手で洗顔を行う

②洗顔用の泡は洗顔ネットなどで弾力が出るくらいしっかり泡立てる

③ごしごし擦らず、指が触れないくらいの力加減で泡を転がすように

④30秒くらい時間をかけて隅々まで洗う(特にTゾーンや小鼻、顎は念入りに!)

⑤すすぎ残しに気をつけてしっかり洗い流す

マスクをしているときは、汚れたら新しいものに取り替えましょう。

メイクはなるべく早く落として、できればお休みの日などにノーメイクデーを作ってお肌を休ませることも効果的です。

規則正しい生活習慣を心がける

ニキビが繰り返しできてしまうという方は、生活習慣の乱れによって、心身ともにかかる負荷が原因の場合があります。

心がけたい生活習慣は以下の通りです。

①良質な睡眠をしっかり摂る

②ストレスを貯めない

③油ものの摂取を控える

④栄養バランスの良い食事を3食摂る

⑤紫外線予防をしっかりする

生活習慣に気をつけることは、ニキビの悪化を防ぐだけでなく、予防にも効果的です。

一朝一夕で効果が出るような対策ではありませんが、「健やかなお肌を育てる」という気持ちでじっくり向き合って見てください。

動画でも解説!

フェミークリニック公式YouTubeでは、ニキビの予防方法や改善方法について、フェミークリニック北山総院長が解説しています。

こちらもぜひ参考にしてみてください。

潰して悪化する前にフェミークリニックの無料カウンセリングへ

ぜひ医療機関を受診しましょう

フェミークリニックでは、いま出来てしまっているニキビはもちろん、ニキビができにくいお肌を土台から作るお手伝いをしています。

いま気になるニキビがありましたら、触って潰してしまう前に一度無料カウンセリングに起こしください。

お肌状況を確認しながら、もっとも適切な治療方法をご提案いたします。